『マンガENGLISH』はマンガと英語のフレーズを同時にインプットすることにより、訳さずに英語のまま理解する「英語脳」を育成するプログラム。英語のフレーズと、その意味内容を表すマンガで、ネイティブスピーカーのように自然に英語を身につけることができます。

言葉文化の違いと英語の間違い

久しぶりにアマゾンで検索をしました。

8月7日に発売になった集英社インターナショナルの『英語の品格』という本のカスタマーレビューを見てみたかったからです。

『英語の品格』というのは

日本人が正しいと思って良く使う英語で、言われたアメリカ人がいい気持ちがしない英語を紹介し、何と言えばいい気持ちがするかを紹介している本です。

たとえば

病気で会社を休んでいる人に電話をかけて

最後に一言「どうぞお大事に」と言いたくて
“Please get well.”と言うと

間違ってはないが違和感のある英語であると著者は言っています。

では、何と言えばいいのか、というと “I hope you feel better soon.” と丁寧な表現を使うと良いと述べています。

また、アメリカ人が自分の家に来たときに、

玄関先で「靴の脱いでください」を
“Please take off your shoes.”と言ってしまいがちだが

“I would appreciate it if you would take off your shoes.”(靴を脱いでいただけるとありがたいです)“Would you mind taking off your shoes?” (靴を脱いでいただけませんか?)など丁寧な言い方の方が良い・・・

と、こういった例文が次々と出てくるのです。

タイトルが『英語の品格』なのでそのテーマに沿って編集した結果こういう内容になったのだとは思うのですが

私が思うに著者の方が言いたかったのは

一つには“Please get well.” も “Please take off your shoes.” も “Please” をつければ丁寧になると誤解している日本人が多いが、本質的には変わりませんよ、と言うことだったのではないかと思うのです。

そもそものところで

病気で会社を休んでいる人に電話をかけたということは業務連絡など仕事上の確認のためでしょう?その状況で「早く良くなって」などと言ったら、かえって皮肉に聞こえます。

日本人が病気の人に対してあいさつ代わりに「お大事に」と言うのとはニュアンスが違います。

この本は日本人とアメリカ人の共著ですが

アメリカ人の著者は日本で仕事を20年以上しており、日本人がよく使う英語で違和感を覚えたものを列挙したのだろうと思います。

それが “Please get well.” だったり
“Please take off your shoes.”だったり

日本ではよく聞く英語だけどアメリカでは使わないよ!
って言いたかったのだと思います。

そりゃそうです。

病気で仕事を休んでいる人に「早く良くなって」と言ったら皮肉に聞こえます。

アメリカでは部屋の中でも基本的には靴を履いているので、玄関先で「靴を脱いで」なんて言われたことないので違和感があるのです。

でも、それはむしろ言葉文化の違いであって、英語の間違いとはちょっとニュアンスが違うと思うのです。

言葉文化の違いと英語の間違いをいっしょにすると
ややこしくなってしまいます。

だって、玄関先で “I would appreciate it if you would take off your shoes.”(靴を脱いでいただけるとありがたいです)“Would you mind taking off your shoes?” (靴を脱いでいただけませんか?)なんて言っている間に、靴のまま家に上がってしまいそうだもの・・・

マンガENGLISH100ご案内