『マンガENGLISH』はマンガと英語のフレーズを同時にインプットすることにより、訳さずに英語のまま理解する「英語脳」を育成するプログラム。英語のフレーズと、その意味内容を表すマンガで、ネイティブスピーカーのように自然に英語を身につけることができます。

映画を使って英語脳を作るシンプルで確実な方法

映画を使った面白い実験があって、おどろおどろしいホラー映画に、コミカルな音楽をかぶせてみせると、大半の人がそれはコメディ映画だ!と感じるそうなんです。反対に、コメディ映画になんだか恨めしい、この世の終わりのような音楽をかぶせると、こんどはそれがホラーだったり悲劇に見えたりするんだとか。この結果をみると、いかに人が何かを認識するときに、視覚や聴覚などの様々な五感を利用して物事をとらえようとしてるか、よくわかりますよね。

洋画をいきなり字幕なしで見ようとしても、かなり難しい話になります。そんな時はむしろ、聞こえてくる言葉よりも、人の表情をじっと見ているほうが、なんとなく感覚的につかめるんですね。それじゃあぜんぜん英語がわかったうちには入らないじゃないかって思われるかもしれないんですけれども、実は日本語のときだって、言葉というより、ほぼそれでコミュニケーション取っているはずなんです。言葉は添え物っていうか。極端に言うと、日本語だから聞き取れているっていう安心感があるだけで、ほとんど聞いていなかったりするはずなんです。特に、自分に興味のないことや、自分にとって耳の痛い話だったり、聞きたくないことだったりすると、すっと他のことを考えたりしてるんで。表情と声の調子でなんとなく聞いている。
 
いくら聞き取れるかとか、ましてや日本語でちゃんと訳せるかという聞き方をするんだったら、かえって逆の回路を育んでしまうので。日本語でやっていることを英語でも体感するということが大切。それで自分なりの解釈で、こう言ってたけどこうだったよねっていう実感をもつことができる。それが、英語脳を育むための映画の見方というんでしょうか。効果的なインプットの一つの方法ですね。
 
それから、アウトプットという意味では、書くという作業もとても有効です。ただし、そのときに訳して文法的にくみたてて書くという書き方ではなくて、自分の中にある音の中から、すっとでてくる音を書いていくという方法でなければいけない。それはちょうど、小学校に入学する前の子どもがお絵描き帳とかに絵を描きながら、単語をぽろんぽろんと書いたりする時期ありますよね。あの感覚です。英語で日記を綴るのもいいですね。ただしそれだと、自分の書けることにすごくギャップがあって、続かなくなるか、訳して辞書で調べたくなってしまうかどちらかになってしまうので、そこまできちんとした日記である必要もないんです。もっと直感的にぱーんと浮かんだ音をとりあえず文字で浮かべば文字でもいいし、そして綴りは確認しないで。カタカナだっていい。ひらがなでも。むしろ絵日記でもいいんです。
 
音が降りてこないっていうときはインプットしてあげてください。なんだ今日全然降りてこないなというときは映画でもマンガEnglishでも、すーっとインプットしていただいて、残った音の残像を記していただくとこれはアウトプットになります。すごく自然な練習になるんですね。
 
正しい文章を記そうとしないで、日本語のときみたいに「ほらあれだよあれ、なんていったっけ、なんか白っぽいやつでさ」なんてそういう話し方、何となくぼんやりあるものを言語化していくっていう自然な話し方をするために、アウトプットをするときにかっちりイメージしてから書くっていうことをやっちゃいけないんです。まさに、幼児期と一緒、分からないものもなんとなく分かったつもりでアウトプットしていくから、また次がインテイクしやすくなるので。
 
話すのは難しいなという場合は、書くという形でアウトプットしていくとそれが育まれていきます。本当に必要なのは自分なりにでも、「分かった」っていう成功体験なんですね。その実感をもつためには、今までのように「本文と合う正しいものを選べ」なんていう方法ではダメなんです。
 
今はスマートフォンなどでも簡単にメモが取れますので、目に入ったものからぱっと浮かんじゃった英語なんかを、自由にメモしていただくといいと思います。要は、辞書を引かないで自分のなかにある音を探すくせをつけることが重要なんです。

人から教えてもらったり、辞書で意味を調べてその時は理解できたつもりの言葉って、案外すぐに記憶から消えていってしまうんですね。やはり何かしらの経験を持って「分かった!」という実感まで到達したものは、いつまでも残ります。そんな経験を、英語でもどんどん積んでいけたらいいですね。

マンガENGLISH100ご案内