「英語が話せるようになりました」という人がいますが、この言葉からはまるで、ある日「突然」英語が話せる状態になったような印象があります。
英語が話せるようになるのは、ある日突然ではありません。
強いて言うなら「昨日よりも少し話せるようになったかなぁ」というような、小さな、小さな成功体験の積み重ねです。そのことをしっかりと認識していないと「7日間で英語ペラペラ」のようなキャッチコピーの教材に、引っかかってしまいます。
しかも子どもなら褒めてもらえますが、大人の私たちには周りに褒めてくれる人がいません。
自分で自分をほめてあげましょう。
そのためにはアウトプット(英語を話したり書いたりすること)をして下さい。アウトプットをしなければ、そもそも、どれくらい伸びているのか、が実感できません。
「がんばっているのに英語が話せるようになっていない」人たちのほとんどが、英語のリスニングやリーディングばかり熱心に行っています。それでは残念ながら一生かかっても話せるようにはなりません。
ちなみにリスニング教材をいくらリピートしていても自分の言葉で話せるようにはなりません。リピートはあくまでもリピートでしかないのです。ライティングも、よくある「与えられた日本語の命題を訳す練習」はライティングではありません。それは翻訳です。書く内容から自分で考えることが重要です。
手軽にアウトプットをする方法として「目の前にあるものを英語で言ってみましょう」とおススメしている英語の先生が時々いますが、家の中では目につくものが限られてしまいますし、だからといって家の外に出てブツブツと英語でつぶやくわけにもいかないので、あまり現実的とは言えません。
一方、ヨーロッパの語学学校では、絵を見てパッと思いつくことを英語で言う練習が一般的です。
アメリカやイギリスなどの英語圏の子どもたちでさえ、“Wordless Picturebook” という、文字通り「文字の無い」絵本を使って英語を話す練習をしています。
日本には漫画という素晴らしい文化があります。「文字の無い漫画」を使って「いつ」「どこで」「誰が」「何を」「どうした」など、知っている単語を駆使して英語を話したり書いたりする練習を重ねましょう。
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