「英語が聞き取れない」と相談を受けることがあります。その言葉を聞くたびに「この人は、きっと英語を聞き取れるようにはならないだろう」と思います。その理由は、「英語が聞き取れない」という言葉からは、具体的は問題点が何も見えて来ないからです。そういう意味では「英語が話せない」という悩みも同じです。
戦略なくして戦術なし、とよく言われる通り、何かを成し遂げたければ具体的に問題を掲げ、その問題点を一つ一つクリアしていきましょう。地味ですが確実に力が付きます。
例えば英語の聞き取りを伸ばしたければ、英語を聞いて、聞き取れた範囲で声に出すなり、書き出すなり、といった『アウトプット』をしてから、英文テキストを見て正解と比べます。そうすることで、例えば「私は英語の聞き取りにおいて、“a”と“an”の聞き分けが苦手」とか「“in”と“on”の区別がうまくいかない」のような具体的な課題が見えて来ます。そうすれば次の戦術が決まります。
例えば先の例「“a”と“an”の聞き分けが苦手」であれば、“a”と“an”の違いは、次に続く単語の最初が『母音か否か』で決まりますから、次に続く単語の最初に注目すれば良いのです。もし自分で判断ができない場合でも、英語の達人に相談すればすぐに解決できます。「英語が聞き取れない」なんていうボンヤリとした悩みを持っていると、変な英語教材に手を出してしまいかねませんが(笑)、アウトプットをして、具体的な課題が見えてくると、効率よく自分に合った英語学習法が見つかります。
「英語が話せない」という悩みについても同じことが言えます。「英語で言いたいこと」を決めて、その言いたいことを自分なりにアウトプットしてみて、それが「自分の言いたいこと」を表しているかを確かめてみればよいのです。初級者の方であれば英語の先生や英語の達人に聞いてみましょう。少し英語に慣れてきた人であれば、実際に英語ネイティブにそのセリフをぶつけてみて、自分が思っていたようなリアクションが得られるかを確かめてみましょう。
「英語が話せない」「英語が話せるようになりたい」なんていうボンヤリとした悩みを持っていると、「その悩み、いっしょに解決しましょう。お任せください」なんていうキャッチフレーズで、百万円もする英会話スクールに勧誘されてしまいますよ。ちょっとしんどくても課題を具体的にして確実に英語力を高めていきましょう。
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