『マンガENGLISH』はマンガと英語のフレーズを同時にインプットすることにより、訳さずに英語のまま理解する「英語脳」を育成するプログラム。英語のフレーズと、その意味内容を表すマンガで、ネイティブスピーカーのように自然に英語を身につけることができます。

小説以外にも、音楽や漫画を通して、思っていることを表現したい

今年のノーベル文学賞受賞が決まった長崎市生まれの日系英国人作家、カズオ・イシグロ氏。ご両親は日本人にも関わらず日本語は全く話せないそうですね。

ご両親の方針だったのでしょうか。

普通は両親ともに日本人であれば家の中での会話は当然のことながら日本語になりますから、英語圏で生活をしながら地元の学校に通うという、一歩外に出ればオールイングリッシュの環境で育った子どもでも、簡単な会話くらいは、日本語が普通に使えるものなのですが、おそらくイシグロ氏の場合は、ご両親の方針で家の中でも英語だけで生活されていたのでしょうね。

インタビューで話されている英語は平易な表現が多くとても聞きやすいですね。お話だけ伺っていると、有名な作家さんだとはわからないくらい、素朴で気さくなお人柄が感じられます。

おそらく家庭内でご両親が話す英語はネイティブ英語とは違っていたでしょうから、これは私の勝手な想像ですが、イシグロ氏の中には、イギリス英語とご両親の英語の、2つの英語があるのかもしれません。その2つの英語が融和することによって、独創的な小説の言葉選びにつながっているように思いました。

私たちもマンガENGLISHを見て、聞いて、まねて、漫画イラストを見ながら自分の言葉で英語を話す練習をしていると、日本語の発想から生まれた英語と、ネイティブの英語のギャップに自分自身で戸惑ってしまうことがありますが、実はネイティブには思いつかないような、面白い英語を作り出すことがあるんです。

それで思い出したのですが、イギリス人やアメリカ人と話していると、私の英語表現が面白いらしく、時々私の発した英語を彼らがまるで噛みしめるかのように口まねをする、ということが何度かありました。

イシグロ氏ですが、日本のメディア向けのインタビューの中で「今後は小説以外にも、音楽や漫画を通して、思っていることを表現したい。時間がいくらあっても足りないくらいだ。」と少年のような目で、おっしゃっていたのが印象的でした。

人間は考える葦 ー 想像したり創造することが好きな生き物なんですね。人間が他の動物と違い、考えることができるのは、言語を持っているから。その言語が一つだけでなく、二つあったら、創造し想像できる世界は、より広がりますね。

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