テレビのCMを見ていると、サプリメントに関するものって多いですね。私もいいお年頃なので、「関節痛」とか「老眼でお悩みの方」などと言われると、どれも思い当たるので、思わず「フリーダイヤルはこちら」と誘われると電話をしたくなってしまいますが、あまりに種類が多く一つに決めかねているうちに、いつも買いそびれてしまって、いまだに利用したことがありません。
サプリメントで思い出したのですが、2013年にさかのぼりますが、アメリカの医師らがビタミンやミネラルなどのサプリメントは健康効果がなく、十分な栄養を取っている人にはむしろ害になる可能性があるという研究結果を、医学誌アナルズ・オブ・インターナル・メディシンで発表しました。論文のタイトル「もう十分:ビタミンやミネラルのサプリメントに金を浪費するのはやめよう」が衝撃的だったこともあり、米メディアが一斉に報道し、話題になりました。
原文はこちら⇒ 「サプリメントは効果なし」米医学誌
論文を発表したのは米ジョンズ・ホプキンス大の教授ら。新たに発表された3つの研究結果をまとめたもので、心臓血管疾患やガン、認知症や言語記憶、心筋梗塞、いずれに対してもビタミンやミネラルなどのサプリメントは効果がなかったとし、過去の研究から、ベータカロチンが肺がんリスクを高める可能性や、ビタミンEや高容量のビタミンAの摂取が死亡率を高める可能性などが明らかになっているため、安易な摂取は避けるべきとしています。唯一ビタミンDに関してはさらなる調査が必要としていますが、サプリメントの健康効果に関する議論は終わったと結論付けています。
日本ではサプリメントを販売している会社の多くが製薬会社で、医学部や研究センターなどでは、そういう会社からの研究費によって運営が成り立っているので、こういう研究をしたり、ましてやその結果が公表されることは、まず無いでしょうね。
私はサプリメントの是非については専門外なので論じることは控えますが、英語学習法についても、同じようなことがあるかもしれません。
普通の日本人は英語のことがよくわからないので
「まず単語(日本語の訳といっしょに)を増やさないとダメですよ」
「文法(わかりやすい解説)を理解しないといけませんよ」
「ひとりで学習するのは不安ですよね。だから私が全力であなたをサポートします」
・・・と、サプリメントのCMであれば「軟骨成分が足りません」「野菜をもっと取らないと」「カルシウムが絶対的に不足しています」というように、次々と誘いをかけてきます。
サプリメントが「毒にも薬にもならない」どころか、毒になる可能性があるなんて、普通の人は思ってもみないわけです。
英語学習もそれと似ているように思えます。「単語」や「文法」や「フレーズ」を「わかりやすく説明してくれる人を通して」学んでしまったために、いつまでたっても「英語そのものと自分では向き合っていない」状態から抜け出せなくなっているのです。時間とお金がもったいないです。
栄養も「食品から摂取することが身体には一番いい」のと同じように、「英語も英語のまま自分なりの理解で取り込む」ことでしか、「本当の英語は身に付かない」ことを思い起こしましょう。
そのことに気づいたら勇気を出して、英語の海に飛び込んでみましょう。そして行きたいところにたどり着けるまで自分で泳いだとき、本当の英語力が手に入るのです。
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